インプラント治療について 〜必要に応じご説明しています。

  失った歯が1~2本の場合、隣り合った健康な歯を支えとする「ブリッジ」や「差し歯」、全ての歯を失った場合には、歯ぐきに吸着させるタイプの総入れ歯を作るのが一般的な治療法として普及しています。しかしブリッジや入れ歯が問題となり、患者様によっては大変な負担となるケースもあります。インプラントは、こうした問題を解決する新しい治療法として開発されました。当院では、その違いを説明しています。

当院のインプラント治療の特長

安心の10年保障

 当医院でインプラント治療を受けられた患者さまにおきましては、万一そのインプラント部位において問題が生じた場合事前に同意いただく規約に基づき、10年間の保証の範囲で再治療を執り行っております。予後のメンテナンス〜充実のアフターケアで将来にいたり患者さまの口腔内の健康状態をサポートいたします。

70%の患者さまが現在も定期メンテナンスを受診

 総じて約70%の患者様が定期メンテナンスを受診いただいております。それぞれ患者様の状況に応じ、定期メンテナンスの間隔を定めてはおります。

インプラント治療のステップ

治療の流れをご説明いたします。CTスキャンは中目黒の関連医院で実施いただいております。

  1. 問診・検査 -Interview & Dental examination
    一般的なお口の中の診査(虫歯や歯周病)やデジタルレントゲンによる診査、かみ合わせ、お体の状態を診査します。治療の選択肢をご提供すること、問診と皆様のご意向を十分お聞きする上で、治療方針について相互に理解を深めてゆきます。


  2. CTによる精密検査 -CT Scanning & Check-up
     インプラント治療においては、歯科用CTを用いて必要な検査を綿密に行います。インプラントを植立する上でリスクにつながる要因がないかを調べるのです。部位の骨の量、骨の質、骨の中の神経の位置などを調査します。その他、かみ合わせや周囲の歯の状態はどうかなど、総合的な検査を入念に行います。

  3. シミュレーション -Implant simulation for verification
     実際にオペをする医師自らが、CT画像を読影します。また必要に応じてソフトを利用しインプラントの種類や埋める位置、深さなどをシミュレーションしています。



  4. 治療説明 -Explain your treatment plan
     その上で医師からの丁寧な治療説明を実施いたいます。仮に骨の状態、歯茎の状態を回復させる必要がある場合でも、その専門的な見解も判りやすく納得をいただけるよう勤めます。定期検診にいたる経過や治療期間、治療費用に関してご説明もこの段階で、事前にきちんと説明させていただきます。

  5. インフォームドコンセント -Informed concent
     衛生士からの治療説明のプロセスも実施しております。成るべく判りやすいようボードや模型・パノラマ写真などを利用して、安心して納得して治療に向き合っていただくよう勤めております。


  6. 承諾書 -Agreement
     治療方針や期間と費用に対しご納得いただいた上で、当院では承諾内容をお読みいただきご理解いただく手順を踏んでおります。




  7. インプラント治療へ -Implant Operation
     当院では、一人一人丁寧に時間をかけて安全で質の高い医療を提供することをモットーに医療を提供しております。インプラント治療の後も定期的にメンテナンスを受けていただける方を対象に実施しています。どうぞお気軽にご相談いただければと思います。

骨や歯茎の再生治療

最適なインプラント治療のために…当院では必要に応じて再生治療を提供しております。

      
サイナスリフト
 上顎洞挙上術ともいいます。上顎の骨の再生を行う事ができます。上顎の奥歯の歯を失うと、サイナスと呼ばれる上顎骨の空洞が拡大します。上顎においては歯槽骨側と上顎洞側から骨吸収が進行しインプラントをするには十分な骨がなくなってしまう場合が少なくありません。そこでインプラントを入れるための骨が不足している所に、上顎洞の底部を押し上げ、そこに自家骨や骨補填材を入れることによって不足した骨を補う治療方法です。上顎洞底までの骨の厚みが5㎜以下と少なく、インプラントの固定が困難なケースに行われます。骨の生成には6~12ヶ月の期間が必要ですが、インプラントの適応を大きく拡げることができます。現在、サイナスリスト治療法は、予知性のある治療法といえます。
ソケットリフト
 ソケットリフトは、サイナスリフトと同様に上顎洞底挙上術です。インプラントを埋入する位置に、骨を約1mm残し穴を開けます。専用の器具(オステオトーム)で槌打し、骨を抜きます。そして、器具で骨を押し上げ粘膜を拳上し、骨移植材を挿入し、インプラントを埋入して完了です。サイナスリフトは残存骨が1~3mmの場合に行いうのに対して、ソケットリフトは3~7mmの場合に行います。違いは、インプラントを埋入する部分から押し上げるので、傷口が小さくて済むということです。
GBR 骨誘導再生法
 GBRとは、骨誘導再生法と呼ばれる骨を増やす方法の一つです。インプラント治療にはある程度の骨幅が必要です。骨が少ない方の場合には骨を増やす必要性があります。GBRとは、インプラント治療において、十分な骨の量がない場合に用いられるテクニックの一つです。例えば、インプラントを埋め込む際に、表側の骨の量が足りない場合、メンブレンと呼ばれる特殊な膜で、骨を作りたい場所を覆います。骨をつくる場所には、人工の骨補填剤を入れておきます。そこに、骨芽細胞は集まり、約4~5ヶ月で、新生骨ができあがります。 骨が再生され、インプラントが生着すると、人工の歯(上部構造)を製作して装着します。
サイトカイン療法
 サイトカインとはもともと体内にある液性タンパクで歯科では歯周組織の軟組織・骨の再生に用いられます。たとえば、アメロジェニンというサイトカインはエムドゲインという商品名で10数年前より歯周病の組織欠損再生治療に国内でも認可されております。海外ではBMPやPDGFなどが歯科の骨再生に市販されております。日本でもb‐FGFがすでに医科で市販され、歯科でも研究が進んでおります。
軟組織移植
 歯周整形治療では、歯茎から歯肉を採取し、患部に移植します。手術は1時間半程度で、痛みと腫れは通常それほどありません。痩せた歯茎全てに移植ができるわけではありません。全周にわたって重度な骨吸収を伴う歯周病を伴う歯、歯茎が痩せた原因が特定できず、原因が除去できない場合などは移植が不可能です。また、移植された歯茎は周囲組織から血液供給を受けて、周りの歯茎と生着するため、痩せた面積が広い場合や、歯の位置が歯茎から突出していると移植の難易度は上がり、場合によっては数回行うこともあります。以下に移植の適応の分類を示します。